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どんぐり放射能マップのまとめ
2015年度版どんぐりマップについていくつかお問い合わせをいただきましたのでニュースレターの紙面上の都合で掲載できなかった測定方法と結果について簡単にまとめました。
合わせて
GoogleEarth どんぐり放射能マップ_2015年版.kmz
Google Spreadsheets    2015年度どんぐり放射能マップ測定データー(しらベル)
を公開しました。
データーは引用、再配布自由ですが、数値や画像を改変しない元データーのURL(具体的にはこの記事のアドレス)を必ず表示するという条件に同意したものとみなします。

1)測定目的
どんぐりから検出される放射性セシウムは2011年3月11日から約2週間の間に福島第一原発から放出され樹木の枝葉、樹皮に沈着した事が原因だと考えています。どんぐりの放射能濃度を測定することで環境中の「残留放射能」のおおまかな分布をを知ることができるかもしれません。

2)測定方法について

どんぐりはよく水洗いして枯葉なとの有機物や土を除去し、よく乾燥させてから原型のまま測定しています。(ただしクヌギなど大型のどんぐりはマリネリ容器に充填するためハサミで細断しています)
CRRsOG1VAAEiUg6.jpg
試料量は基本1リットルで検出限界値がCs合算で概ね3Bq/kg程度となる条件(3600秒)で測定していますが、虫食いなどで水に浮くものを除去した後1リットルに満たない場合は500mlで測定し可能な場合は時間を延長しています。
上写真のように水に沈むのでどんぐり自体の比重は ≧1 ですが容器に充填した場合の「かさ密度」の実測値のヒストグラムを以下に示します。
かさ密度

種別、粒形が異なるどんぐりでも概ねかさ密度は0.6~0.7の範囲に収束しています。ただし放射能濃度を求める場合それなりの誤差が生じるので50Bq/kgと70Bq/kgの差は有意ですが5Bq/kgと7Bq/kgの差は有意とはいえないかもしれません。(マップ化することもあり最終的に数値は1桁台で丸めています。)

2)測定結果について
・134/137比について
Cs134、Cs137がともに有意に検出された83検体の134/137比についてヒストグラムを作成しました。
134-137比
濃度の低いものほど比率が大きくなる傾向(測定時間が不足)ですが、2011年3月時点のCs134/137比をを1:1とした場合の理論値と極端に乖離したものはなく、ほぼ0.2~0.3の範囲でどんぐりの放射性セシウムが福島原発由来であることが判ります。

・どんぐりの種類について
どんぐりは 
常緑(マテバシイなど)と落葉(クヌギなど) 
に分類されます。
ただしどんぐりは交雑種も多く落果してからの時間経過で変色もあり。葉も同時に採取しないと素人が正確に種別を判定するのは難しいそうです。 
左 マテバシイ     右 クヌギ
横浜市金沢区千葉市緑区おゆみ野2
左 シラカシ     右 スダジイ
三郷市みさと公園-1八千代市大和田新田2
落葉樹の方が生物学的半減期が短い様な気がしますが、落果時期も異なり同一場所で種別の異なるどんぐりを同時に採取するのは難しく
隣接する柏市日立台(クヌギ25Bq/kg)若葉町(シラカシ 22Bq/kg)同永楽台(マテバシイ 25Bq/kg)の例では種別にかかわらずほぼ同等の数値となっています。
また新宿御苑の例では1年成(シラカシ 16Bq/kg)2年成(マテバシイ 19Bq/kg)でも大きな差異は認められませんでした。

ちなみにどんぐりに含まれるカリウム40(K40)の測定値のヒストグラムを以下に示します。
K40.jpg
きれいな正規分布で、平均的なカリウム濃度は200Bq/kg前後のようですがCs濃度との相関は特に認められませんでした。

・どんぐりの部位ごとの濃度について
1検体のみですが、スダジイ(八千代市)について殻付きと殻なしを比較しました。結果は 殻付き 7Bq/kg 殻なし 8Bq/kg と元々の濃度が低いこともあり有意な差は認められませんでした。(原発事故前はお子さんとどんぐりを食べていたというお母さんが大変な手間をかけて殻を剥いて下さいました)
IMG_2591.jpg

今回の測定ではどんぐりの殻斗(はかま)は取り除いて測定していますが、東林間測定室の高岡様から送っていただいた那須野が原公園のどんぐりを殻斗あり、なしで測定し比較してみました。
IMG_2931.jpg
結果 殻斗(はかま)付き 216Bq/kg 殻斗(はかま)無し 213Bq/kg はそれぞれ測定値の不確かさ(誤差)の範囲内で有意な差はありませんでした。
那須野が原公園プール脇(東林間測定室高岡様採取) 殻斗あり
nasunogahara.jpg

・いくつかの特徴的な事例について

東葛地域の数値は昨年度の結果からも推定出来ましたが、どんぐりマップの関東地方を拡大すると都心部では比較的薄く、東京都西部の東大和、武蔵村山、町田や横浜市つくし野で2桁台の比較的高い数値が出ている事が判りました。
どんぐり_関東
どんぐりの採取にご協力いただいた 特定非営利活動法人R.I.La 様より「東大和市並びのその周辺では、狭山丘陵の北側斜面が比較的に高い数値(線量率)が出る 。ダムサイト(15Bq/kg)と六道山公園(32Bq/kg)の採取場所が北側斜面」との情報をいただきました。推定ですが東京都西部のどんぐり(樹林)を汚染したプルームは「つくば-柏ルート」ではなく群馬県側から迂回したものかもしれません。

下図はどんぐりマップとtkimura6502さん作成の「文科省第5次航空モニタリング」(平成24年6月)によるCs沈着量(Bq/m2)をGoogleEarthにマッピングしたレイヤーを重ねあわせたものです。
どんぐり_福島甲信越

どんぐりの放射能濃度と航空機モニタリングの結果は大きく矛盾していないようですが、群馬・長野県境の内山峠付近のスポットが比較的低いなど地形の影響も含め不明な点も多々あります。
残念ながらしらベルの環境調査としてのどんぐりマップは本年度が最後ですが、可能な範囲で継続していきたいと思います。

01/28 13:10 | 放射能濃度測定結果 | CM:0 | TB:0
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